マヤ遺跡探訪
XCARET
シカレ遺跡はコスメル行きの船が出る港町プラヤ デル カルメンから5Km程南へ下った所にあります。 シカレはマヤ語で入り江を 意味し、後古典期中・後期(1200 - 1550AD )には海上交易の最重要拠点のひとつでした。

プラヤ デル カルメンから南のトゥルーム遺跡までの海岸はリビエラ マヤと呼ばれ、カンクンに次いで観光開発が進んでおり、シカレ遺跡 自体、大きなレジャーランドの中に取り込まれてしまっています。 この事が遺跡訪問を少々ややこしくさせます。

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   (訪問日 2004年8月25日)
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 (Punto de reunión para tour con guía, pero guía no apreció)

レジャーランド内とは言え、遺跡自体は国有財産で INAH の管轄下にあります。 この為、入園料は払わず遺跡の入場料だけで遺跡を見学できるガイドツアーがあり 午前10時と12時に催されるとの事で、集合場所の緑の鉄扉の前で待ちました。  レジャーランド入口の近くです。
画像   (Folleto de Parque Ecológico de Xcaret, Entrada es más que US$50 !)

待つこと暫し、誰も来ません、ガイドも現れず。 どうなってるのでしょう???  レジャーランドの受付は、ガイドが来る筈、と言うのですが、少なくともこの日はガイドツアーはありませんでした。

遺跡の入場料は2ドル少々、レジャーランドは1日 50ドル以上。 遺跡だけ、と交渉しましたが駄目で、結局高い入場料を払って 遊園地 に入る事になりました。 (*'へ'*) 

写真はレジャーランドの案内図です。 シカレは遺跡としてよりもロゴまである遊園地として有名!  画像クリックで大きな案内図が開きます、関心有る方はどうぞ。
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  (Guacamayas en el parque)

動物園、鳥類園、水族館に植物園。 海岸に出てシュノーケリングにスキューバダイビング。 違います、遺跡に来たのです。   マヤの球戯場での実演もあるそうですが、日曜日だけ…。

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 (Plano del sitio Xcaret, preparado por INAH)

これはレジャーランド内に INAH が立てた案内板。  シカレ遺跡のグループ A-E がレジャーランド に取り込まれているのです。

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 (Grupo A, B, C, E de Xcaret)                                   画像

レジャーランドの案内図に グループ A、B、C、E をマークしてみました、白丸の部分です。 案内図では上が海辺になって いますが、海岸線はおよそ南東側です。

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 (Grupo A-E en Google earth)

Google earth の画像で、グループA-Eと思われる部分をマークしてみました。 遺跡にレジャーランドが作られた様子がよく わかります。  (・˘ω˘・) 


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 (Volador de Papantla, atracción turística, pero esto no es Maya !)

レジャーランドに入って真っ直ぐの広い道を行くとグループE に出ますが、手前には ボラドーレス デ パパントラの アトラクションがありました。 高い木の上から4人のインディオが逆さ吊りに回転して降りてくるショーで、 ベラクルスの伝統です。 観光客はこれがマヤだと思うのでしょうか?


シカレ遺跡については詳しい資料が手元になく、建物ひとつひとつに説明が付けられないので、グループの説明に留めて写真を見て 頂く事にします。 資料が入手できたら書き直したいと思います。

≪Grupo E de Xcaret≫

グループE はシカレ遺跡の中でグループA と並ぶ重要なところで、シカレで最も高い建造物が二つあります。 古典期後期の痕跡も 認められる、シカレの中で古い場所になるようです。

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≪Grupo C de Xcaret≫

次にグループC です。 シカレ遺跡は海岸側に防塁が築かれていてグループA からグループE は防塁に沿ってその内側にありますが、グループC は防塁と砂浜の間、つまり防塁の外側にあります。  4つの建物と 基礎を残すだけですが、主として居住空間だったようです。

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 (Playa entre Grupo C y A)

グループC から海岸伝いにグループA へ向かいます。 若いカップルの関心は専ら海辺。 遺跡ではないでしょうね。

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 (Playa entre Grupo C y A)

海辺には水着姿の観光客が沢山。 写真からは音は聞こえませんが、およそ遺跡の静寂とは無縁 の世界です。

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 (Muralla de Xcaret)

グループA の外側の防塁です。 高さ2mで数百mにわたって築かれていたそうです。 部族間の争い等、 危機は海側から来たようです。



≪Grupo A de Xcaret≫

グループA は入り江の南側で、10の建造物からなり、グループE と並びシカレの重要な場所でした。  建造物は典型的な東海岸様式で、建物の部分、部分には漆喰と彩色が残ります。

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≪Grupo B de Xcaret≫

最後にグループB です。 入り江から少し入り込んだ所にあり、建造物が4つとその他小さな建造物の基礎が残ります。

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 (Pintura mural del Restaurante !)

折角入場料を払ったので、レストラン位は利用しました。 レストランに有ったモザイク壁画ですが、グループA の 神殿のようです。

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 (Comida preparada en autobús !)

レストランといってもアメリカン スタイルのどちらかと言うとファーストフード。 ホットドックはこんなシカレ・バスの容れ物に…。  思わず苦笑です。



後で聞いた話ですが、カリカ遺跡のグループP はシカレ遺跡の一部だったという説もあるようです。 距離は 2km 位 しか離れていないので有り得る話です。

それにしてもこの重要な遺跡を遊園地の中に取り込んでしまう、 これもひとつの観光開発の形かもしれませんが、少々首を傾げたくなります。  しかも2人分 100ドル以上払って、雑踏の中の遺跡見学。 まあ話の種として良しとしましょうか。



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